




先輩の声
SENIOR RESIDENTS & GRADUATES
専攻医・修了生
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宮松 弥生YAYOI MIYAMATSU
困っている人の力になりたい
-
ニ宮 隆仁TAKAHITO NINOMIYA
患者と自分自身の人生を、大切に
-
橋本 修嗣SHUJI HASHIMOTO
診察室は人生の1%にも満たない
PRECEPTORS
指導医
-
若林 英樹HIDEKI WAKABAYASHI
大学・アカデミア
家族と地域も元気にできる医療
-
山本 貴之TAKAYUKI YAMAMOTO
大学・アカデミア
現状維持は退化でしょ
-
岩佐 紘HIROSHI IWASA
病院家庭医
どんな問題にも関わっていく医療
-
笹本 浩平KOUHEI SASAMOTO
市中病院のホスピタリスト
夢の傍らには心温かさと力強さ
-
谷崎 隆太郎RYUTARO TANIZAKI
ホスピタリスト×感染症
なんでも相談に乗りますよ
-
江角 悠太YUTA ESUMI
Community Hospitalの家庭医
田舎で活きる医者
-
上垣内 隆文TAKAFUMI UEGAITO
診療所(家庭医)
地域住民を幸せに
-
矢部 千鶴CHIZURU YABE
診療所(家庭医)
静かな先駆者
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宮松 弥生YAYOI MIYAMATSU
困っている人の力になりたい
-
現職
三重大学 総合診療専門研修
プログラム 専攻医3年目
(市立伊勢総合病院 内科・総
合診療科) -
後期研修
亀山市立医療センター 半年
市立伊勢総合病院 2年
三重大学病院救急科 3ヶ月
国立病院機構 三重病院 小児科
3ヶ月 (2022年修了予定) -
書籍・論文
Miyamatsu Y, Tanizaki R, Yamada
S, Tsujimura I, Wakabayashi H.
Cellulitis with persistent bacteremia
caused by Campylobacter lari in a
patient with mantle-cell lymphoma.
IDCases (IF: 0.67; Q3). 2021 Jan
20;23:e01053. doi: 10.1016/j.id
cr.2021.e01053. eCollection 2021.Miyamatsu Y, Tanizaki R. Serotonin
Syndrome Triggered by Increasing
the Dose of Quetiapine. Clin Pract
Cases Emerg Med
2021;5(3):365-366. doi: 10.5811/cpcem.2021.5.52505.
-
Q1.
三重総診の研修について教えてください
将来的に病院総合医を志しており、市立伊勢総合病院という地域の病院で2年間研修をしました。診療所での診断困難例や多疾患併存、院内の他科患者の内科的管理など、総合診療科の地域での重要性を認識できる研修でした。また、より小規模な病院である亀山市立医療センターでは、急性期治療から慢性疾患の外来、訪問診療まで一人の患者を継続的に診るプライマリケアの醍醐味を経験することができます。
-
Q2.
これからのビジョンを教えてください
将来的には地域の病院で病院総合医として活躍できる総合診療医になることを目標としています。総合診療専門研修の3年間で、幅広く診るという点においては成長できたと思っています。そのため、次は深く診るという観点から何らかの内科系のサブスペシャリティ研修を行いたいと考えています。分野は模索中ですが、総合診療科に還元できるような場所で研鑽を積みたいと思います。
-
Q3.
ライフスタイルを教えてください
総合診療科の専門研修では、個人のキャパシティやニーズに合わせて柔軟な研修が可能です。私は平日や当直の日には臨床業務に励み、勤務日以外はまとめて勉強する日にしたり、1日中好きな映画を見ながらゴロゴロする日にしたりしてonとoffのある生活を心がけています。
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Q4.
皆さんへのメッセージ
専門研修を経て、自分が想像していた以上に患者や他科医師、多職種から総合診療医のニーズがあることが実感できました。少しでも興味のある方は一度、総合診療医と直接お話ししてみてください。

ニ宮 隆仁TAKAHITO NINOMIYA
患者と自分自身の人生を、大切に
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現職
みたき総合病院
総合診療科 (執筆時) -
後期研修
みたき総合病院 総合診療科
(2024年修了予定) -
資格
インストラクター:ICLS
プロバイダー:BLS/ACLS/PALS/
NCPR/JPTEC/MCLS
-
Q1.
三重総診の研修について教えてください
私たち専攻医1年目に対し、高血圧や糖尿病、脂質異常症などのよくある疾患から、患者中心の医療や行動変容などの総合診療ならでは内容のレクチャーが設けられています。これらは日々多くの外来患者、内科入院、在宅、看取りを経験する中でとても心強い内容となっています。多岐に渡る役割に悩みはつきませんが、充実した指導医からも温かい指導を受けることができ少しずつ学びを深めています。
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Q2.
これからのビジョンを教えてください
短期的には三重県下の市中病院を巡り、多様なフィールドでの臨床経験を積んだ総合診療医を目指したいと思います。中期的には家庭医として、より一層深めた知識と経験をもとに外来や在宅医療、入院患者に家庭医療を提供したいと思います。長期的には、今後予測される南海トラフ地震の際に三重の被災地で必要とされる災害医療を提供できるよう医師として備えていきたいと思います。
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Q3.
ライフスタイルを教えてください
仕事は月・火・木・金が18時まで、水・土が13時までです。午後空いている日や日曜日は車で様々な公園や四日市港などに出かけ、コロナ禍だからこそと改めて地元の憩いの場を楽しみながら位置関係を学んでいます。一方仕事が遅くなってしまうこともありますが、指導医も私が一人で抱え込むことがないよう温かく支援してくださっており、無理なく仕事をこなせております。
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Q4.
皆さんへのメッセージ
医学以外に学ぶことも多く、時に戸惑いがあるかもしれません。しかし幅広い役割を求められる環境下で得られる充実感は、きっとあなたの想像以上でしょう。一緒にモヤモヤを乗り越えていく日を楽しみにしています。

橋本 修嗣SHUJI HASHIMOTO
診察室は人生の1%にも満たない
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現職
はしもと総合診療クリニック院長
-
後期研修
天理よろづ相談所病院
総合内科後期研修プログラム
(2008年修了)
三重大学家庭医療
後期研修プログラム(2016年修了) -
資格
日本プライマリ・ケア連合学
認定医・家庭医療専門医・指導
医、日本内科学会認定内科医・
総合内科専門医、日本救急医学
会救急科専門医、日本救急医学
会認定ICLSインストラクター・コ
ースディレクター、一級小型船舶
操縦士・特殊小型船舶操縦士
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Q1.
これまでのキャリアを教えてください
-
2003
京都大学医学部医学科卒業
-
2003-2008
天理よろづ相談所病院
(初期研修・総合内科後期研修) -
2008-2011
浦添総合病院 救命救急センター/
救急総合診療科 医長 -
2011-2012
八戸市立市民病院 救命救急センター
内科医長 -
2012-2013
済生会八幡総合病院
救急医療センター 医長 -
2013-2016
三重大学家庭医療学研修プログラム
後期研修医 -
2016-2019
名張市立病院総合診療科
三重大学医学系研究科
名張地域医療学講座 -
2019-
現職
-
-
Q2.
総合診療医として目指すものは何ですか
名張市内でクリニックの院長をしています。良きかかりつけ医療機関が地域の皆様の健やかな暮らしを応援すれば、活力あふれる地域造りにつながっていくと考え運営しています。患者さんの急変対応だけでなく、基幹病院に紹介した後に患者さんが幸せを得られるのかという視点でも救急医としての経験が活きています。患者さんが診察室を出た後の暮らしにも目を向け、本当に必要な点に応えられる柔軟な診療を心がけています。
-
Q3.
ライフスタイルを教えてください
開業医になり診療時間中はとても忙しい一方で、オンオフの区切りがはっきりするようになりました。妻も医師として働いており、4児の父でもありますので、オンはしっかり働きオフは家族との時間を大切にするようにしています。
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Q4.
皆さんへのメッセージ
患者さんの暮らしに一番近い場所での医療の担い手が総合診療医です。幅広い知識が必要となりますが、数多くの患者さんの日々の暮らしや営みを笑顔にできる醍醐味があります。我々と共に患者さんの人生に寄り添ってみませんか。

若林 英樹HIDEKI WAKABAYASHI
大学・アカデミア
家族と地域も元気にできる医療
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現職
亀山地域医療学講座・教授
総合診療部・副部長 -
海外留学
米国サンディエゴ大学(2005-08)
-
資格
プライマリ・ケア連合学会認定
医/指導医、博士(医学)、
MA in Family Therapy(米国家
族療法修士) -
書籍・論文
-
Q1.
これまでのキャリアを教えてください
1995年徳島大学医学部卒業、淀川キリスト教病院初期研修を修了。徳島大学大学院(分子酵素学センター)修了。2001年名古屋大学総合診療部にて総合診療医のキャリアをスタート。米国サンディエゴ大学に留学、医療における家族療法の臨床トレーニングを受ける。岐阜大学医学教育開発研究センター助教、総合在宅医療クリニック副院長を経て、2014年より三重大学地域医療学講座講師、2019年より現職。
-
Q2.
総合診療医として目指すものは何ですか
医療が高度に発展、専門分化した今日、日本ではプライマリ・ケアの整備がまだ立ち遅れている中、最も役割を求められているのが総合診療医です。臓器や疾患に関わらず、地域や家族を視野に、各診療科や多職種と連携して、患者中心の医療を提供します。また、大学医学部や教育病院では、医師の養成にも貢献しています。
-
Q3.
得意分野や指導内容を教えてください
家族志向ケアや行動科学に関わる知識やスキル、またスーパーヴィジョンにおいては専門性の高い指導を行っています。その主なフィールドは、在宅医療、生活習慣病、身体化、子どもの問題行動など。家族志向のケアでは、患者・家族・地域をシステムとしてとらえ、家族療法スキルを活用した医療面接やカウンセリングを行います。また、行動科学では、医療コミュニケーション、行動変容、メンタルヘルスにも力を入れています。
-
Q4.
ライフスタイルを教えてください
診療・教育・研究と多忙ながら充実した日々を送っています。通勤中の音楽と読書、週末の海、国内・海外旅行、家族や仲間との食事とお酒、などが楽しみです。2021年現在、コロナ禍のため、すっかりご無沙汰となった旅行や、仲間との食事とお酒がいかに大切なことだったかを実感しました、無事再開できる日が来ることを願っています。
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Q5.
皆さんへのメッセージ
一生の仕事ですから、自分が一番やりたいと思う道を素直に選んでほしいと思います。
ご自身の適正、診療科の将来性、期待するワークライフバランス等もいろいろ気になるかもしれません、それらももちろん大事なので、実際に見学、相談に来ていただければと思います。総合診療・家庭医療に興味がある方とお会いできるのをお待ちしています。

山本 貴之TAKAYUKI YAMAMOTO
大学・アカデミア
現状維持は退化でしょ
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現職
三重大学附属病院総合診療部助教
-
資格
内科指導医・消化器病専門医・
消化器内視鏡専門医・日本
DMAT隊員 等
-
Q1.
これまでのキャリアを教えてください
三重県の津市で高校までを過ごし、栃木県の自治医科大学を卒業。松阪市の済生会病院で初期研修。以後は紀南・志摩地区などでの地域医療に従事しつつ、消化器内科を中心とした内科を続けていました。医師8年目に徳島県に渡り、もともと興味のあった救急医療への希望からDr.ヘリに関われることとなりました。フライトDr.として概ね3年間と少し、働かせて頂きました。
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Q2.
総合診療医として目指すものは何ですか
今までも一般内科として疾患を問わず多くの患者さんと関わってきましたが、最終的な答えが出ずに知識・実力不足を感じることも多々ありました。大学病院の総合診療科として、疾患別の専門科の先生方にご教授頂きながらこれからも広く経験を積み、患者さんだけではなく医療者側からも三重大学に総合診療科があって良かったと思って頂けるような診療を心がけたいです。
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Q3.
得意分野や指導内容を教えてください
三重県と徳島県で働いてきた中で、今までもたくさんの学生さんや研修医の先生と関わらせて頂きました。座学や見学では得られないような、現場医師としての侵襲的な手技や現場での働き方、多少の精神論も含めてお届けしたいと思います。将来のやりがいを感じて頂けるような内容でありたいと思います。
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Q4.
ライフスタイルを教えてください
煌めき☆アンフォレント、アキシブproject 、でんぱ組 .inc を応援しています。
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Q5.
皆さんへのメッセージ
こちらとしても若手の先生方と関わることで、忘れがちな当時の熱い思い・溢れ出る気概を思い出すことができます。皆さんに関われることを心から嬉しく思っています。

岩佐 紘HIROSHI IWASA
病院家庭医
どんな問題にも関わっていく医療
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現職
名張市立病院総合診療科医長
-
後期研修
三重大学家庭医療学
後期研修プログラム(2013年修了) -
資格
日本プライマリ・ケア連合学会
家庭医療専門医
-
Q1.
これまでのキャリアを教えてください
三重県出身。三重大学卒業後、伊東市民病院で初期研修を行い、後期研修から三重へ戻り三重大学家庭医療学後期研修プログラムで研修。研修修了後、三重県内の病院・診療所で総合診療・家庭医療に関わり、2021年4月より現職。
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Q2.
総合診療医として目指すものは何ですか
相談される問題がどんな問題でも「これは自分の仕事でない」と思わず、問題を探り、必要なケアやサポートが受けられるようにアプローチしていくこと。目の前の患者さんや地域の問題に対して、「総合診療医は誰よりもよりうまく解決することができる」と信じ、それを目指し毎日の診療に取り組んでいます。
-
Q3.
得意分野や指導内容を教えてください
家庭医療学、慢性疾患、健康増進、訪問診療、緩和医療 専攻医・学生の皆さんが疑問を感じること、うまくいった・いかなかったことを感じた時、できるだけ早い、疑問が「熱い」時点でフィードバックしています。「チーム〇〇さん」の医療チームの一員としてやりきった・頑張ったと感じられる、成長を感じられる指導を意識しています。
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Q4.
ライフスタイルを教えてください
学生時代から自転車旅行をしていたので、時間がある時には自然風景や寺院鑑賞することも好きです。
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Q5.
皆さんへのメッセージ
総合診療は奥深い領域ですが、患者さんや医療スタッフ・地域の方々からも最も信頼される、やりがいがある科です。同じ熱意を持つ仲間のところに、一度見学に来てみてください。

笹本 浩平KOUHEI SASAMOTO
市中病院のホスピタリスト
夢の傍らには心温かさと力強さ
-
現職
名張市立病院 内科 総合診療科
-
後期研修
三重総診(名張市立病院、
桑名市総合医療センター、
亀山市立医療センター)
(2021年3月末修了) -
資格
産業医、認知症サポート医、日本
DMAT隊員、日本救急医学会認定
ICLSインストラクター、
JATEC/JPTEC/MCLS/MCLS/
CBRNE/ISLS/JMECC/PALS/
PEARSプロバイダー、新生児蘇生
法「専門」コースプロバイダー、
2級ファイナンシャル・プランニン
グ技能士、甲種危険物取扱者 -
書籍・論文
-
Q1.
これまでのキャリアを教えてください
大阪府立大学総合科学部数理・情報科学科を卒業後、予備校の数学教師をしていました。30歳の時に京都府立医科大学医学部医学科に入学し、細胞生理学教室で細胞機能の数理モデルについて5年間研究をしました。卒後初期研修を福井県の市立敦賀病院で修了し、地域で活躍する総合診療を目指して三重総診で後期研修を修了しました。後期研修の間に結婚して三重県名張市に住み、病院勤務をしています
-
Q2.
総合診療医として目指すものは何ですか
地域のニーズを理解し、患者さんだけでなく周囲の諸問題を解決する方法を会得した地域に根差す医師を目指しています。自分がしたい医療を自分に求められる医療に合わせていく柔軟さが重要と考え、必要な知識、経験を積んでいくようにしています。時には医師としての専門性を、時には医師以外の能力を発揮し、そして住民としての立場で考える一社会人として振舞っています。
-
Q3.
得意分野や指導内容を教えてください
一般的な外来診療・病棟管理、2次救急などのテクニカルスキルだけでなく社会人としての働き方、ITの利用、接遇、時間管理などのノンテクニカルスキルについても専攻医・初期研修医の先生、学生さんにお伝えできると思います。早く知ったほうが良い知識は先回りしてお教えします。看護師さんへの急変時対応教育や地域のMedical Controlにも興味を持って取り組んでおりますので一緒に頑張りましょう。
-
Q4.
ライフスタイルを教えてください
医療は仕事と割り切って家庭には仕事を持って帰らず、家族との時間と自分だけの時間を最優先にして限りなく人生を楽しむようにし、休みの日には趣味である勉強や旅行に命を賭して取り組んでおります。最近は様々な資格にも挑戦し、常に脳を活性化するように人生を過ごしています。その資格勉強の中からも医療に関連のある事柄は外来業務や病棟管理などの業務に還元するようにしています。
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Q5.
皆さんへのメッセージ
総合診療は懐の広い領域で自由度が高いです。「自由」を謳うためには「責任」が伴います。様々な分野に興味・好奇心を持ち、それらを能力に変換し、最終的には結果を残すことが求められます。ともに真剣に医療の空間で戦い抜きましょう。

谷崎 隆太郎RYUTARO TANIZAKI
ホスピタリスト×感染症
なんでも相談に乗りますよ
-
現職
市立伊勢総合病院
内科・総合診療科 -
後期研修
岐阜大学医学部附属病院高度
救命救急センター後期研修
(2012年修了)
国立国際医療研究センター総合
感染症コースフェロー
(2015年修了) -
資格
プライマリ・ケア認定医・指導医、
総合内科専門医・指導医、感
染症専門医・指導医、救急科専門
医、認定産業医、国際渡航医学
会 Certificate in Travel Health -
書籍・論文
書籍:谷崎隆太郎. ジェネラリストのための性感染症入門, 文光堂, ISBN:4830610247.
査読論文:
Tanizaki R, Ichikawa S, Takemura Y.
Clinical impact of perinephric fat
stranding detected on computed
tomography in patients with acute
pyelonephritis: a retrospective
observational study.Eur J Clin Microbiol
Infect Dis 2019; 38: 2185-2192.Tanizaki R, Nishijima K, Aoki T, et al.
High-dose Oral Amoxicillin Plus
Probenecid Is Highly Effective for
Syphilis in Patients with HIV Infection.
Clin Infect Dis. 2015;61:177-83その他
researchmap
-
Q1.
これまでのキャリアを教えてください
初期研修2年修了後はすぐに後期研修には入らずに、3年目は総合内科や整形外科、産業医、麻酔科などを自主的に研修し、4年目以降に救急と感染症の研修を受けてから地元三重に戻ってきました。総合診療・家庭医療学のトレーニングを受けていなかったので、当時の専攻医たちと共に学びながら、自己研鑽を続けました。今は地元伊勢志摩で病院総合診療医をしています。
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Q2.
総合診療医として目指すものは何ですか
医師-患者関係とかいう言葉をよく聞きますが、個人的には、たまたまぼくという人間が病気や怪我を治す方法を知っているだけであり、患者さんには病気・怪我と共に闘う仲間だと思って接しています。大切なことは、症例や患者としてではなく、人として接すること、医学的・心理的・社会的に困難なケースでも簡単に諦めないこと、でしょうか。生き様・ポリシーは「なんかあったらとりあえず力になりますよ」ですかね。
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Q3.
得意分野や指導内容を教えてください
臨床感染症学、診断学、救急初期対応、メンタルトレーニング、コミュニケーション、スライド作成、プレゼンテーションスキル、学会発表、論文執筆、Travel Medicine、性教育、麻雀、筋トレなど。どれだけ能力の高い人でもメンタルがやられたら力を発揮できなかったり、容易にバイアスにハマったりしますので、メンタル面が成長するような指導を心がけています。
-
Q4.
ライフスタイルを教えてください
平日は、朝は妻と交代で子供たちの食事や準備、昼間は仕事、夜は勉強や執筆、筋トレの時間に充てています。休日は回診当番や重症の患者担当がなければ、伊勢志摩を満喫しています。料理は診断学に通ずるものがあるので、休日の夕飯はよく作ります(肉料理か海老料理が多いですが)。それにしても、伊勢志摩は肉も魚も美味しいし、海でも山でも遊べるし、気候も穏やかで、本当に住みやすい地域です
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Q5.
皆さんへのメッセージ
総合診療医はどのような環境でも働けるので、例えば自分が高齢になって体が弱ったり、ライフプランの変更を余儀なくされるような出来事が起こったとしても、自分で働き方を調整できるという安定感があるのが強みです。

江角 悠太YUTA ESUMI
Community Hospitalの家庭医
田舎で活きる医者
-
現職
志摩市民病院 院長
TAO地方創生医師団 団長
日本地域医療学会 理事
地域包括ケア病棟協会 理事
全国自治体病院協議会 三重支部長
未来の大人応援プロジェクト理事 -
後期研修
三重大学家庭医療学プログラム
(2012年修了) -
海外留学
NGO PEACEBOAT オーシャンドリーム号 船医
オーストラリアケアンズ ワーキングホリデイ -
資格
1級小型船舶免許、大型自動車免許、家庭医療専門医・指導医、総合診療暫定指導医
-
取材・書籍
NHK逆転人生2020.11.2
「過疎地の病院を救え、新米医師の奮闘」PRESIDENT Online
「志摩のダメ病院で起きた奇跡の物語」前編
「医師である父の言葉が人生を変えた」後編
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Q1.
これまでのキャリアを教えてください
東京出身、高校時代に世界平和が夢になり、三重大学時代にBAR BAZOOKAを開業。沖縄中部徳洲会での研修医時代に東北大震災の支援活動を行い、田舎の医療を行うことをライフワークにすることに。三重大学家庭医療プログラムで田舎の医療を勉強し、客船の船医で地球一周して志摩市に流れ着き院長に。今では志摩市を含めた全国の田舎の医療を再興する活動を行なっています
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Q2.
総合診療医として目指すものは何ですか
総合診療医が田舎の病院、医療を再生することにより、朽ちかけていた日本の原風景が蘇り、田舎から日本の魅力を再構築する。住みやすい、住みたい田舎を作り直すことにより、どの地域でも住み心地のいい国となり、それを世界に発信し、少子高齢化人口減少という同様な問題に立ち入る全ての国々の支援ができるようになる。それが、日本総合診療医の役目であると考えています。
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Q3.
得意分野や指導内容を教えてください
当院の魅力は、何と言っても病院経営、病院からのまちづくりを学べること。専攻医卒業後~15年目までの医師を対象に病院長養成コースを開設しており、 院長補佐のポジションで、内務、外務、教育、財務に責任を持つ4部門をおき、3年間従事していただく。元がんセンター病院長、病院再生を行なった私、MBA講師のアドバイスと実践で、将来、日本の各地域医療病院を再生できるリーダーを育てます。
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Q4.
ライフスタイルを教えてください
「死ぬまで先生に人生預けるよ」志摩にきて4年目ぐらいから急に言われるようになったこの言葉が、地域医療の醍醐味だと震えています。あと40年ほどは命があるので、全ての患者に「任しとけ」と返すことができるのもまた一興。
在宅診療を行う地域包括ケア病院だからできるこの会話、そして何よりずーっといることが、市民との信頼関係に繋がっているようです。ありがたいことです。 -
Q5.
皆さんへのメッセージ
専門科なんてなんでもいいんだ。自分が何をしたいか、じゃない。人が何をされたいか、で人生を重ねていけば、そのうち自然にいい医者になってる。大志を抱き、迎合せず、迷いながら、まっすぐ進み続ける君たちを、全力で応援します。

上垣内 隆文TAKAFUMI UEGAITO
診療所(家庭医)
地域住民を幸せに
-
現職
高茶屋診療所 所長
-
後期研修
名張市立病院1年9か月
三重大病院救急科3か月
県立一志病院1年間 -
海外留学
HDCS Nepal Chaurjahari Hospital 3か月
-
資格
家庭医療専門医
-
Q1.
これまでのキャリアを教えてください
大学卒業後、総合診療・家庭医療を学ぶため三重大学・名張市立病院で初期研修を行い、その後、家庭医療専門医となるべく同大学のプログラムで後期研修を行いました。後期研修で病棟での医療に対しては若干の自信を持つことができましたが、へき地診療所での一人勤務では全く歯が立ちませんでした。総合診療の中でもへき地・離島医療への造詣を深めるためゲネプロ®に参画し、1年島根県のへき地で、3か月ネパールのへき地で研鑽を積み、三重に帰ってきました。
-
Q2.
総合診療医として目指すものは何ですか
総合診療医はその勤務する場所などによって、働き方が変わるものと理解しております。その場その場に応じて自分を変え、かつ、どの場であっても、今目の前にいる患者の真の受診理由を考えつつ診療にあたることが大切と考えております。
今は診療所勤務ですので、“一番地域住民に心理的にも物理的にも近い医師”ということを意識しつつ、患者の健康相談に対応できるよう研鑽を積んでゆくことをポリシーにしております。 -
Q3.
得意分野や指導内容を教えてください
以前は、離島・へき地で医師が自分一人で対応するとなったときに、診療所レベルの設備でどこまでの範囲の医療を提供できるのかなど考えておりました。今は、①都市部の診療所として病診連携・診診連携等②赤ちゃんからお年寄りまで多様な健康問題への対応③困難事例に対する多職種連携④訪問診療(緩和ケアの側面も含め)⑤診療所経営などを学んでゆくことが出来ます。
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Q4.
ライフスタイルを教えてください
総合診療医って、”ドクターGみたいな医師?”、”町の家庭医?”、”ドクターコトーみたいな医師?”と様々なロールモデルがあるかもしれません。全て正しいと思います。勤務する場に応じて、自分を適応させていくことが一番大切です。三重大総診の後期研修プログラムの売りの一つと私が考えているのは、プログラムを終了すれば病院でも診療所でも闘えるようになるということでしょうか。
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Q5.
皆さんへのメッセージ
おとなにもこどもにも、妊婦さんにも高齢者にも関わりたい方、ウィメンズヘルスを含む性差に配慮した医療にも関心のある方、予防にも看取りにも関心のある方、まだ診断のついていない病態を診断したい方。ぜひ、総合診療の世界へ。

矢部 千鶴CHIZURU YABE
診療所(家庭医)
静かな先駆者
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現職
津ファミリークリニック
医師 -
後期研修
三重大学家庭医療コース
-
資格
家庭医療専門医
-
書籍・論文
Perception and handling of breastmilk by childcare staff: A qualitative study of childcare facilities in Japan.
JGen Fam Med 2021.大野毎子, et al. “ダイバシティ 基本の
キ 病児保育ってどんな保育?: 利用者と
開設者, 両方の視点を知る.” プライマ
リ・ケア: 実践誌 4.3 (2019): 74-76.
-
Q1.
これまでのキャリアを教えてください
卒業後、家庭医療の道に進みたくて三重大学総合診療部のコースに入りました。産婦人科、小児科、救急は必須という方針のもと、三重県内外の施設で研修をしました。6年目からは、家庭医のみが常勤の40床規模の病院で臨床や教育に携わりました。三重大学医学部生の実習は、1年を通じ、家庭医療や地域医療のエッセンスを教えてきました。私が三重に来た頃はほとんど知られていない分野でしたが、今では家庭医療や総合診療に触れたことのある学生が、総合診療科はもちろん、周辺の医療機関で他科の医師として働いていることも増え、相互 に協力しやすくなりうれしく思っています。
また、この間に3回の出産をしています。3人目の出産後は、家庭医療クリニックで在宅・外来診療、学生教育、週に一度は婦人科クリニックで診療をしています。 -
Q2.
総合診療医として目指すものは何ですか
患者さんにとっては、医療はあくまでも人生・生活の一部分であると考えています。それでいて、医療を通して患者さんの人生をサポートできる存在であること。心も体も満たされた状態でいられるように、人生を謳歌できるように、おとなにもこどもにもサポートを提供できること目指しています。また、医療者が倒れたり燃え尽きたりして、提供できる医療や教育が途切れないことが重要だと考えています。
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Q3.
得意分野や指導内容を教えてください
医療面接、病歴聴取に関すること、婦人科診療、予防接種などには特に関心がありますが、「よくある問題全般」が守備範囲なので、カテゴリー分けは難しいです。専攻医、学生さんに、「持ちこまれた問題を整理して解決する道筋」について学んでもらっています。ライフワークバランスについては、苦戦していますが、何とか乗り切ってきていますので、アドバイスできることがあるかもしれません。
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Q4.
ライフスタイルを教えてください
家族との生活を大切にしています。これは、医師としての仕事を下に置いているように聞こえるかもしれませんが、自分自身の生活環境が安定していないと、自分の心が安定せず、結局医師としての仕事も不安定になると感じているからです。また、家庭医としては、プライベートがそのまま外来診療、健診、学校医などの仕事に生かせるという実感があり、その点でも「地域における自分」を大切にしています。
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Q5.
皆さんへのメッセージ
おとなにもこどもにも、妊婦さんにも高齢者にも関わりたい方、ウィメンズヘルスを含む性差に配慮した医療にも関心のある方、予防にも看取りにも関心のある方、まだ診断のついていない病態を診断したい方。ぜひ、総合診療の世界へ。
